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K-magazine 第2号
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「Kカルチャー」

<音楽評>
「在英エイジアンが奏でる闘争音楽」 エイジアン・ダブ・ファウンデイション!

music

 つい先日のことだが某歌番組で管野美穂が歌っているのを見た。さすがに彼女の歌唱力にはショックを感じた。「愛をください〜 ずぅ〜」なんなのだあれは!まるで棒読みじゃないか(怒)!しかも売れてる!近頃の日本の音楽シーンはいったいどうなっているのだろうか。個人的にはもっと在日コリアンの歌手やバンドがオリコンなどのヒットチャートに上がって来たら嬉しいのだが。そんなことを思う今日この頃である。

 さて今回、紹介するのはイギリスのバンド、エイジアン・ダブ・ファウンデイション(以下ADF)である。結成は93年で5人組みのバンドだ。彼らはバンド名にもあるように在英エイジアンのバンドだ。大英帝国と呼ばれていた当時のイギリスは様々な国に対して植民地支配の手をのばしていたが、現在のパキスタンやインドもそうだった。そういう事情もありパキスタン、インドからの移民が多く、二世から四世を含め、その数は三〇〇万人近くにもおよぶという。

 ADFは今やイギリスではすごい人気だがイギリスでメジャー契約するまでに大変苦労をしている。イギリスで初めはアジア系のバンドだからといって相手にされなかったらしく、フランスで活動をしていた。そこから火がついてフランスからの逆輸入としてイギリスでも人気がではじめた。結局、彼らの音楽そのものにそれだけの人気を得る魅力があったといえる。

 ADFの音楽形態はダブ(ジャマイカ産のレゲエから生まれたミックスの手法のこと)をベースにしたジャングル、パンク、ヒップホップなどの要素を含んだオリジナリティのある音楽だ。今も聞きながらこの原稿を書いているのだが、ついつい踊りだしたくなるような音楽だ。僕たちコリアンの音楽でいうと農楽にある躍動感と高揚感みたいなものが伝わってくる音楽だ。その点では共通 しているといえる。 詩の内容はラップであるために普通の歌とは違い直接的な表現が多い。詩の一部を紹介しよう「俺はナグザライト・ウォリアー。だから生き残りと平等のために戦ってるんだ、警官が俺を、兄弟を、親父を殴る、お袋はこの現実が信じられなくて泣くばかりだ」といった感じで人種差別 や階級矛盾など自分たちの置かれている状況や日常の中で感じている事をストレートに表現している。

 彼らがそういったことを歌うのは歌わなければならない必然性があったからだといえる。本来、音楽が生まれる背景にはそういったものがあるのだろう。日本で何年か前に尾崎豊が「僕が僕であるために」という歌を歌っていたがあの曲があれだけ若者の支持を得たのはまさに僕が僕であれない状況がこの社会のなかであったからだといえる。それは日本の中の事件やニュースを見ても明らかだ。きっとそういう必然の中から生まれたのだと思う。そう考えると僕たち在日コリアンのまわりにもその必然はたくさん転がっている。いつの日か音楽の世界でも本名を名乗った、在日コリアンのバンドや歌手がヒットチャートを席巻するのを期待している。

 というわけで今回、紹介したADF、是非一度聞いてみるべし!



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