Kカルチャー
<音楽評> 「ソウルフラワーユニオン」
「ソウルフラワーユニオン」というロックバンドが音楽ファン以外にも知られるようになったのは阪神・淡路大震災以降のことだろう。被災地へおもむき、ちんどんユニット=「ソウルフラワーモノノケサミット」として震災後の一年間で百回以上もの草の根的なライブ活動を行っている。その当時、テレビでその模様がよく取り上げられていた。
ロックといえばギターを弾いているイメージが強いが、このバンドは違う。ギターだけではなく三味線、チャンゴ、ちんどん太鼓、囃子などの楽器を演奏しながらメガホンで歌っていた。被災地で暮らすお年寄り達の楽しそうな表情が印象に残っている。歌われている曲はおもに沖縄、アイヌ、朝鮮などの民謡、労働歌、戦前の流行歌などを独自にアレンジしたものだ。特に印象に残っている曲は、「復興節」。「阪神復興エーゾエーゾ!淡路復興エーゾエーゾ!」。とても威勢の良い、元気のでる曲だ。歌われている民謡なども古典芸能的な感じではなく、今の時代の音楽として新鮮に耳に響く。ザ・ブームの曲の中で「ソウルフラワーユニオンはとうとう日本のロックを発明しやがった」というフレーズが出てくるが、それを聞いたときすぐに納得してしまった。それはオリジナリティーの高さということもあるが、それ以上に「かっこいい音楽」ということがポイントだろう。
この「ゴーストヒッツ95〜99」は彼らの二枚目のベストアルバム。モノノケサミットや中川敬のソロなどいろいろ曲が聴ける。初めて聴く人にはおすすめ。いきなり前半の数曲目までテンションの高い曲が続き、一気に気分が高揚する。聴いているうちに段々と喜びや悲しさや切なさなどの感情が刺激される。力強い歌声や詞からは、まるで希望が満ちてくるよう。個人的には「ホライズン・マーチ」という曲が好きだ。
踊ってゆこう
何もホラ逃げないから
そしてブラッとゆこう
地平線はそこにあるから
ソウルフラワーユニオンは被災地のライブ以外でもワンコリアフェスティバルやピースボートのクルーズなどに参加しており、様々な場所でライブを行っている。今後の活動も本当に楽しみだ。
(梁武允)
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