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「制裁論を超えて」−朝鮮半島と日本の〈平和〉を紡ぐ−
Kマガ

 2007年8月、出版社「新評論」より「制裁論を超えて」という書籍が発刊されました。この書籍は7名の共著ですが、KEYからも2名が執筆陣に加わっています。

 「対北朝鮮制裁問題」にまともに向き合うことは、マスメディアや学界、市民運動の中でも敬遠される傾向が強い中で、植民地主義や人道支援活動、在日コリアンといった複数の角度からこの問題に接近しています。

 ぜひ一冊お手に取り、お読み頂さい。このページでも書籍購入のお申込ができます。

 ご感想もお待ちしています。

「制裁論を超えて」 概要

■題名:制裁論を超えて 朝鮮半島と日本の〈平和〉を紡ぐ
■編者:中野憲志

■著者:藤岡美恵子(法政大学・同大学院講師、国際人権論) / LEE Heeja(在日韓国人二世) / 金朋央(在日コリアン青年連合(KEY)) / 宋勝哉(在日コリアン青年連合(KEY)) / 寺西澄子(日本国際ボランティアセンター(JVC)) / 越田清和(さっぽろ自由学校「遊」、国際協力論) / 中野憲志(先住民族・第四世界研究、NGO論)
■出版社:新評論
■発行年月日:2007年8月1日
■価格:2730円(税込)
■ISBNコード:ISBN978-4-7948-0746-5
■版型・頁数:四六判上製 290頁 頁数 290ページ

「制裁論を超えて」 販売のご案内

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■ 価格:1冊 2730円(税込) ※送料は本会で負担します。

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刊行によせて

 政治は二重基準(ダブルスタンダード)に満ちている。その二重基準を正当化するためにマスメディアが情報操作の道具と化し、二重基準を隠蔽する言説が流布される。そのために大学知識人や専門家が動員されることもあるだろう。日本における朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)をめぐる「情報」や言説とは、こうした二重基準の矛盾が最も集約的に表出される〈場〉である。核開発問題では、まるですぐにでも日本が北朝鮮から核攻撃を受けるかのような恐怖を煽る「報道」が繰り返され、北朝鮮バッシングの道具と化す。その一方では、超核大国の米国やロシア、中国の核兵器や大量破壊兵器の存在は不問にされる。また、拉致を「国家テロ」とするこの国の政府によって、北朝鮮の人権侵害が執拗に取り上げられる一方で、日本国内における在日社会に対する民族差別や暴力は見過ごされてしまう。

 二重基準の矛盾が表出する〈場〉は、重い沈黙が澱みながら沈殿する〈場〉でもある。私たちは沈黙を強制する、ときに露骨な、ときに陰湿な圧力に無自覚なのではない。しかし非核・非戦、平和、人権を語る大学人やNGOが「北朝鮮問題」は自分の「専門」ではないと言って沈黙し、二重基準の政治に「傍観者」として加担するのだとしたら、私たち自身が二重基準に陥ることにはならないか? 本書は、核や拉致をめぐり派生する、実は私たち自身をも取り込んでいるこうした二重基準を、戦前・戦後を貫く日本の対朝鮮半島政策に深い影を落としつづけ、未だに私たち自身も囚われている植民地主義の視点から捉え返そうとするものである。批判的分析は日本の「多文化共生」論、国際協力や人権分野のNGO、在日社会、改憲論議にも及ぶ。制裁の論理を乗り越える〈市民〉相互の〈連帯〉の思想を紡ぎ直すためには、ただ日朝両政府を断罪するのではなく、日本社会を包み込んでいる現在的な植民地主義批判の作業が欠かせない。


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