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韓国 外国人の指紋等生体情報採取制度の概要 [2010.6.24]

2009年11月11日韓国政府によって出入国管理法一部改定法案が国会に提出され、2010年4月21日に本会議で可決、5月14日に公布されました。この法改定によって、外国人の入国審査時および登録時の指紋および顔情報の採取制度が導入されます。

この問題についてより多くの方に知っていただけるよう、以下に概要を説明します。

韓国の出入国管理法一部改定に反対する抗議文を提出[2010年6月24日]
韓国で審議中の出入国管理法改定案に反対する要望書を提出[2009年12月15日]

 

■制度の概要

1.外国人の入国審査時の生体情報の提供について(第12条の2)

■内容
 外国人の入国審査時に、指紋および顔情報の提供を義務付ける。

■対象となる人
 17歳以上の外国人

■義務を免除される人
 1. 17歳未満の者
 2. 外国政府または国際機構の業務を遂行するために入国する者とその同伴の家族
 3. 外国との友好・文化交流増進、経済活動促進、または大韓民国の利益などを考慮して免除することが必要だと大統領令で定める者

■提出をしない場合
 出入国管理公務員は、外国人が生体情報の提供をしなければ入国を不許可にできる。

■関係行政機関の資料の活用
 法務部長官は必要な場合には関係行政機関が保有している外国人の指紋および顔に関する資料の提出を要請することができる。要請された関係行政機関は、正当な理由なしにその要請を拒否してはならない。出入国管理公務員はこの資料を外国人の入国審査に活用することができる。

■収集した情報・資料の取り扱い
 法務部長官は、外国人の入国時に提供された指紋および顔に関する情報と、関係行政機関より提出させた資料を「公共機関の個人情報保護に関する法律」にしたがって保有し管理する。

2.外国人登録時の生体情報の提出について(第38条)

■内容
 外国人登録時に、指紋および顔情報の提供を義務付ける。

■対象となる人
 1.韓国入国日から90日を超えて滞在する17歳以上の外国人
 2.出入国管理法やその他の法を違反して調査や捜査を受けている外国人
 3.身元が確実でない外国人
 4.上記の他に、法務部長官が大韓民国の安全や利益または該当外国人の安全や利益のために特に必要だと認める者

■義務を免除される人
 1.駐韓外国公館(大使館と領事館を含む)と国際機構の職員およびその家族
 2.大韓民国政府との協定に基づき外交官または領事と類似する特権および免除を受ける者とその家族
 3.大韓民国政府が招請した人など法務部令に定める者

■提出をしない場合
 事務所長や出張所長は、提供を拒否する外国人には滞留期間延長許可などこの法にともなう許可を不許可にできる。

■収集した情報・資料の取り扱い
 法務部長官は、外国人の入国時に提供された指紋および顔に関する情報と、関係行政機関より提出させた資料を「公共機関の個人情報保護に関する法律」にしたがって保有し管理する。

■制度の施行時期

外国人の指紋および顔情報の提供に関する規定(第12条の2、第14条第7項、第16条の2第3項および第38条)は、2010年8月15日から、その他の規定については2010年11月15日から施行予定です。



<参考>
(※法制司法委員会の検討報告書および成立法案をもとにKEYが翻訳して作成しています)

■法改定の経緯に関して

▼制度導入の背景
韓国では、近年、外国人入国者および滞在者が急増(※)しており、それにともない不法入国者、外国人犯罪、災害などでの外国人被害が増加している。
※2004年から2008年まで5年間で、外国人入国者は年平均4.37%増加、登録外国人は年平均16.6%ずつ増加。

▼外国人の生体情報採取の目的については、以下のような点が挙げられている。
 ・偽造・変造旅券を利用する外国人の不法入国を防止する。
 ・外国人による犯罪・不法滞留を防止する。
 ・外国人犯罪の捜査や災害時の外国人被害者の身元確認などに活用する。
 ・テロなどの危険を防止する。
 ・過去に国内で犯罪をした者や不法滞留者などが身分洗浄した場合の再入国を防止する。
 ・警察庁で保管している外国人犯罪者の指紋を活用し、外国人の入国審査時に身元確認をする。
 ・指紋情報とともに顔情報を収集・管理することで、その有用性を高める。

■今回の法改定全般の主要内容

A. 保護に対する定義規定の新設(第2条第11号新設)(KEY注:「保護」とは強制退去対象者を施設に収容することを指す)
B. 情報化機器を利用した出入国審査の根拠用意(第3条第2項および第6条第3項新設、第12条第2項、第28条第5項新設)
C. 外国人の指紋および顔に関する情報の提供(第12条の2、第14条第7項および第16条の2第3項新設、第38条)
D. 専門職に従事する外国人労働者の勤め先変更・追加許可制緩和(第21条第1項但し書きおよび第3項新設)
E. 国内出生外国人に対する滞留資格付与申請期間延長(第23条)
F. 外国人の国籍国の領事に対する保護事実の通知、保護に対する異議申請権者および一時解除請求権者の法定代理人などに容疑者が指定する者を含む(第54条第2項新設、第54条第1項・第55条第1項および第65条第1項)
G. 保護施設内に異議申請など権利救済に関する事項掲示(第56条の9新設)
H. 難民審査中の者に対する強制退去の執行停止(第62条第4項新設)
I. 長期保護に対する承認規定新設(第63条第2項)

■指紋および顔情報の提供に関する条文

第12条の2(入国時指紋および顔に関する情報の提供など)
@入国しようとする外国人は、第12条により入国審査を受ける際、法務部令に定める方法で指紋および顔に関する情報を提供し、本人であることを確認する手続きに応じなければならない。 ただし、次の各号のいずれかに該当する者はこの限りでない。
1.17才未満の者
2.外国政府または国際機構の業務を遂行するために入国する者とその同伴の家族
3.外国との友好および文化交流増進、経済活動促進、または大韓民国の利益などを考慮して、指紋および顔に関する情報の提供を免除することが必要であると大統領令で定める者
A出入国管理公務員は、外国人が第1項本文により指紋および顔に関する情報を提供しない場合には、その者の入国を不許可にすることができる。
B法務部長官は入国審査に必要な場合には、関係行政機関が保有している外国人の指紋および顔に関する資料の提出を要請することができる。
C第3項により協力を要請された関係行政機関は、正当な理由なしにその要請を拒否してはならない。
D出入国管理公務員は、第1項により提供された指紋および顔に関する情報と、第3項により提出させた資料を入国審査に活用することができる。
E法務部長官は、第1項により提供された指紋および顔に関する情報と、第3項により提出させた資料を「公共機関の個人情報保護に関する法律」にしたがって保有し管理する。

第38条(指紋および顔に関する情報の提供など)
@次の各号のいずれかに該当する外国人は、法務部令で定めるところにより指紋および顔に関する情報を提供しなければならない。
1.第31条により外国人登録をしなければならない者として17才以上の者
2.この法を違反して調査を受けるか、または、別の法律を違反して捜査を受けている者
3.身元が確実でない者
4.第1号から第3号で規定した者の他に、法務部長官が大韓民国の安全や利益または該当外国人の安全や利益のために特に必要だと認める者
A事務所長や出張所長は、第1項にともなう指紋および顔に関する情報の提供を拒否する外国人には滞留期間延長許可などこの法にともなう許可をしないことがある。 B法務部長官は第1項により提供された情報を「公共機関の個人情報保護に関する法律」にしたがい保有して管理する。

付則<第10282号、2010.5.14>

第1条(施行日)
この法は公布後6ヶ月が経過した日から施行する。ただし、第12条の2,第14条第7項、第16条の2第3項および第38条の改正規定は公布後3ヶ月が経過した日から施行し、第11条第1項第1号の改定規定のうち、感染病患者に関する部分は2010年12月30日より施行する。

■条文の韓国語原文(PDF)


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