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去る9月17日史上初めて朝日首脳会談が行われ、朝日平壌宣言が発表されました。
その会談で朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)の金正日総書記は日本人の拉致問題について述べ、拉致の事実を認定しました。私たちは、北朝鮮が国家として拉致を行ったことに対して衝撃と憤りを覚えるとともに、拉致された本人・家族が被った被害に対して心を痛めています。このようなことが二度とあってはなりません。したがって、私たちはこの問題について北朝鮮政府に強く抗議するとともに、真相の究明、再発の防止、被害者に対する謝罪と誠意ある対応を求めます。
一方、日本社会においては今回の朝日首脳会談以降、全国の朝鮮学校への脅迫・嫌がらせの電話、朝鮮学校に通 う生徒への暴言、暴行事件が相次いで起こっています。94年の北朝鮮の核開発疑惑、98年の北朝鮮によるいわゆる「テポドン」発射事件などが日本で取り扱われる度に、何ら罪のない朝鮮学校に通 う生徒や在日コリアンが日本の一部の心ない人たちによって被害を受けてきました。私たちは、このような事態が今回も起こっていることを断じて許すことができません。日本政府が人権保障の観点から再発防止のための措置を取ることを求めます。
また、今回の朝日平壌宣言では、日本が過去に行った植民地支配について、両国及びその国民のすべての財産および請求権を相互に放棄し、経済協力方式によって解決しようとする基本原則が出されました。日本が植民地支配、侵略戦争によって朝鮮半島やアジアの人々に癒しがたい苦痛を与えてきたことは、歴史の事実です。私たちは、これまでも日本の侵略戦争や植民地支配によって被害を受けた方々から証言を聞く集会や韓日条約の見直しを求める取り組みを行ってきました。経済協力方式では、戦争被害者が受けた傷は癒されません。私たちは経済協力方式・請求権放棄による「過去の清算」に反対し、日本政府に対して謝罪と国家責任に基づく賠償を行うことを求めるとともに、北朝鮮政府に対しては、経済協力方式で「過去の清算」を決着させないよう求めます。
北朝鮮による日本人拉致事件は、東西冷戦、朝鮮半島の南北分断による対決状況、北朝鮮と日本との不正常な関係のもとで行われた国家犯罪です。また、日本は冷戦体制に深く身を委ねることによって北朝鮮に対する植民地支配の清算を戦後57年経った今まで放置してきました。私たちはこのような悲しい歴史が再び起こらないようにするために、北朝鮮と日本が誠実な国交正常化交渉を進め、信頼と友好関係 を結ぶことを求めます。
今年1月米国ブッシュ大統領が施政演説で「悪の枢軸」の一つとして北朝鮮を名指しで批判・牽制して以降、朝米関係は停滞し、日本では有事法制が検討されようとするなど東アジアにおいて緊張が高まる兆しがあります。北朝鮮と日本が和解と協力の方向に舵をきることは東アジアの緊張緩和・平和定着においてこれまで以上に大きな意味を持つと考えます。
私たちは日本と朝鮮半島の架け橋としての役割を志す在日コリアン青年として、平和と人権という普遍的価値の実現を求める自律的・市民的立場から、日本と朝鮮半島さらには東アジアの和解と平和のために、在日コリアンをはじめとしたこの地域の人々の人権保障、正しい「過去の清算」による和解、市民の交流による信頼の醸成を図る活動を今後も行います。
2002年9月 在日韓国青年連合 共同代表 金宅守 宋勝哉
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