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〜いま伝えたい“在日コリアン”〜青年発信事業 [2007.6-9]

近年、在日社会全体の国籍やルーツが多様化し、思考も多様化している流れの中で、その原点である歴史を見つめ直す必要性が出てきました。なぜなら、在日一世の世代は高齢化を迎えて久しく、その記憶は徐々に消えいっているからです。

私たちは今年度、「在日コリアン」を伝える事業を掲げ、@高齢者施設訪問/夜間中学への訪問を通じた在日コリアン一世との交流、AWEBを通じた在日コリアンを「正しく」伝える活動、B「ディアピョンヤン」上映会&梁石日氏と梁英姫監督の対談の3本柱を具体的な方法として日本社会に私たち在日コリアン青年の声を発信したいと思います。

事業趣旨文

日本社会には現在、200万人を超える外国人が在住しています。また外国籍から日本国籍に変更した人や、日本人と外国人を親に持つ人など「外国にルーツを持つ日本国籍者」の存在も含め、その数は年々増加しています。日本社会を構成する市民のルーツが多様化しているそのような状況に「多文化共生社会」という言葉があてはめられています。その「共生」へ向けた努力は様々な形で行われてはいますが、実際には「共生」という言葉とは乖離した現実も存在します。外国人が単純労働力とみなされ、低賃金かつ劣悪な環境で働かされていることも稀ではなく、また「犯罪予備軍」として常に監視の目にさらされています。

そのような在日外国人を取り巻く厳しい環境は、この数年で新しく生じたものではありません。日本の植民地支配の背景を持つ在日コリアンは、その形成から厳しい状況にありました。1910年の日韓併合以降、日本政府のとった様々な政策の過程で朝鮮半島に留まることが難しくなり、日本に渡るという選択を行ったコリアンは1945年8月15日の「解放」以降も60万人を超える人たちが様々な理由から日本に留まることになりました。差別と偏見が渦巻く中で、在日コリアンは自身の生活とアイデンティティーを守るために様々な闘いを行ってきました。その成果として在日コリアンを取り巻く環境は少しずつ改善されてきましたが、未だに高齢者や障がい者の無年金状態等、残されたままの課題も存在します。また最近になりインターネット上では在日コリアンを中傷する記述が目立ち、現実社会においても未だに入居や就職時での差別事象は後を絶ちません。そのような状況であるにもかかわらず「在日特権」なる言葉が用いられ、在日コリアンがあたかも日本社会で「特別」な利益を享受しているかのようなイメージが与えられています。「解放」から60年以上経った今もこのような状況が続いています。このような在日コリアンを含めた在日外国人全体を覆っている状況の原因を探ったときに私たちは日本社会の根本的な排外主義や差別意識といった歪みに気付かざるを得ません。

私たち在日コリアン青年連合(KEY)は植民地支配の歴史を持つ在日コリアンとして、日本社会に根ざす市民として、そして東アジアの一員として、差別の無いあらゆる人権が尊重された社会をこの日本社会で実現させたいという思いがあります。そのためにも私たち自身が在日コリアン一世・二世の声を受け止め歴史を心に刻み、そこで学んだことを様々な形で社会に伝えていきたいと思います。「いま伝えたい在日コリアン」の歴史と現状をその在日コリアン青年の立場から発信していく今回の取り組みは、自身の歴史と現状を伝えることに留まるのではなく、この社会の排外主義や差別意識を無くしていきたいというところから出発しています。国籍や出自による差別で苦しむことのない社会に一歩ずつ近づくため、私たちは声を伝えていきます。

在日コリアン青年連合(KEY)

在日一世高齢者施設訪問

在日一世との触れ合いを通じ、記憶を風化させないための今事業の一環として高齢者施設訪問を各地域で展開しています。一世の方の多くの人は70歳代から90歳代とかなり高齢で、体の痛みと闘いながらも施設で会うメンバーとの交流を楽しみながら過ごされています。これらの施設訪問は在日一世の声を聞くことができる貴重な体験です。写真はその時の様子です。


在日の歴史を表現する トークイベント&上映会

9月2日(日)に、私たちの「在日コリアン」を伝える事業の集大成となるイベントを開催します。是非お越し下さい。

  • 梁石日さん・梁英姫さんのクロストーク
  • 映画『ディア・ピョンヤン』上映会
在日の歴史を表現する トークイベント&上映会の詳細はこちらから

 

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